地方に住むって、こういう感じ

20代を都会で過ごした女が、地方に戻ってひっそり幸せに暮らす様子。

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東京で働いているのに、地方の人に囲まれる人もいる

私は、東京支社や大阪支社で働いている派遣社員の人になるべく親切に、かつ、尊敬の念を持って接している。すごいなぁ、偉いなぁと思っているから。
なぜなら、各都市の支社で働く社員全員、田舎者ばかりだから。
あんなにも方言が飛び交う中で、よく働いてらっしゃるなぁと思う。


私が派遣されて働いているいる職場は、本社がここ地方にある。なので私は地方在住ではあるけれど、その会社的には本社勤務。だから例えば東京勤務の人は、支社勤務となる。一般的には変な感じ。
で、ここの会社の社員は、おそらく90%が私が今住む県内の出身者で構成されている。つまり、超ムラ社会な会社。
皆さんの出身高校のほとんどは、たいていが県内の進学校。派閥みたいなものだってある。狭いよ、狭すぎるよ。


そういうわけで、東京支社に配置された数名も、ほぼ全員が地方出身者。
だから東京勤務と言ったって、彼らは日常の内線電話などなどで、方言丸出しで喋っている。東京の一等地にあるビルの中で、方言丸出しで日々を過ごしている。


私としては全然問題がない。東京支社や大阪支社の人と、会ったことがない人もいるけれど、何となく親しげに方言を使いながら電話をする。
でも、そこで働く派遣女子たちは、全くこの地方に縁がなく、たまたま派遣されたという縁だけで、私の県の出身者たちと日々を共にすることになるのだ。


私が都会生まれ都会育ちだったら、変な職場に派遣されちゃったなぁと思うだろうし、友達相手に覚えたての方言をあえて使って、「いやー、あいつらの訛りが移っちゃってー」などと言って休日に笑うだろう。
そもそも、続かないような気もする。
まぁ、地方の会社だから、皆さん穏やかで働きやすいっていうのはあるかもしれないけれど。でも、うーん、やっぱり何だか勿体ない。


東京で派遣社員をするならば、私ならもっと都会っぽい環境で働きたい。せっかく割と選べる立場の派遣社員。それなのに、あんなムラで過ごすなんて無理。
もしかしたら彼女たちは、職場へ行く=異世界へ行く、と割り切って働いているのかもしれない。そうだ、そうに違いない。
都会であんな環境を見つけるのは、きっとなかなか難しい。だからなんだ。


私も異世界の住人の一員です。
まわりみ




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