地方に住むって、こういう感じ

20代を都会で過ごした女が、地方に戻ってひっそり幸せに暮らす様子。

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都会に住んだ経験がなければ、ちゃんと読めない小説がある

先日、高校生が主人公の小説を読んでいたら、


「親からは大学は家から通える国公立校にと言われているけれど、東京の大学へも行ってみたい…」うんぬん


的な描写が久しぶりに出てきた。


かつて自分が地方にしか住んだことのない、中学生や高校生だった頃、そういう描写が出てくると大きく戸惑った。
そんな都合の良い、自宅から通える国公立大学なんて自分の周りにはなかったから。


自分が住んでいるところは、本当に田舎なんだな、最悪だな、とじみじみ思っていた。
この主人公はいいなぁ。自宅から通えるそれなりの国公立大学があるだなんて。東京の大学に行きたいと親と揉めているかもしれないけれど、自分よりもずいぶんと選択肢がある。
そんなことを思って、自分の境遇に悲しくなっていた。


当時愛読していたティーン雑誌「プチセブン」のダイエット特集には、「地下鉄2駅くらいなら歩いてしまいましょう!」なんてことも書かれていて、地下鉄になんて乗ったことのない私には、意味不明だった。
「電車で2駅」なんて歩いたら、余裕で2時間とかかかりそう。この雑誌は何を言っているのだろう。日常的に電車に乗らない私には、その教えは全く役に立たなそう。じゃあ私は一体、どういう時に歩けば良いのだろう?
そもそも地下鉄って、どういう乗り物なんだろう。電車が地下を走ってるってこと?工事、めちゃくちゃ大変じゃない?そもそもなぜ、電車は地上を走らないのだろう?
と、何もかもがさっぱりわからなかった。


小説だってそうで、「六本木から乃木坂まで歩いて」や「高円寺に住んで」などと書かれていても、その距離感も風景も、何もかもわからなくて、読み流すしかなかった。


今ならわかる。
割と多くの場所には、自宅から通える範囲に国公立大学があること。
地下鉄で2駅歩く、というのはざっくりだいたい15分程度なこと。
東京の地名の描写には、いろいろな意味が含まれていることも多く、割と大切なことが描かれている場合もある、ということ。


当時の私みたいな人のために、注釈って付けられないのかな。
例えば、2駅歩きましょうと提唱するダイエット特集内で、地下鉄は非常に駅と駅との感覚が狭い乗り物で、地方で走っている電車とは全く別の乗り物です。地方に住んでいる人は、電車に乗らない生活の人もいるだろうから、まぁ、だいたい15分くらいは歩きましょうってことですよ、みたいなことを。
うーん、わざわざ感満載だな。やりすぎか。


都会で生活してその場所のことを肌で知る経験がないと、楽しめないことって多いなって思う。たとえばマツコ・デラックスがテレビで言っていること。映画「翔んで埼玉」など。
私自身、東京と大阪に住んだ経験で、小説での都会の描写が俄然面白くなって、小説を読むことの愉しさレベルが、確実に上がったと思うし。


もちろん、地方の描写だって、都会にしか住んだことのない人には、いくら文章で地方の閉塞感を丁寧に描かれても、ちゃんとわからないと思う。
ただ、確率の問題で言うと、生きていると小説やテレビ以外でも何かと東京のことを分かっていること前提の話が出てくる確率は高いから、東京は知っておいた方がいい。


かつての私みたいな子に言いたい。
メディアでは都会のことを全員が知ってる前提で世の中が進んでいるかもしれないけれど、その逆を考えると、奴らはあなたが住んでいる地方のことを全く知らないのだから大丈夫、安心してね。
あなたはこれから都会へ出たら、数年で地方も都会も、両方を知っている人になることができる。
遠回りに思えるかもしれないけれど、その方が、ずっとずっと面白いし、考えも深くなるからね。


あ、今は「東京」「都会」じゃなくて、「海外」か。
まわりみでしたー。



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